In the pool

 

平泳ぎ

に、はまってしまった。

 

ジムで筋トレを終えた後は、ランニングマシーンで走るようにしていたのだが、せっかくプール併設のジムということで、泳いでみることにした。

そもそも長距離長時間走るのが大嫌いだったので、いつも30分程度でやめてしまっていた。なかなか実を結ばぬダイエットだが、ここに来て希望の光が見えてきた。

1時間ぶっ続けで泳いでも、まったく精神的な疲労がなかった。

明らかに光がさしている。

 

もちろん泳ぐのだって全く楽では無いが、走るのと比べ圧倒的に気分が良い。

それは、巷間言われる胎内回帰的な羊水の連想のせいなのかもしれない。あるいは小さい頃からスイミングスクールに通わされ、旅行の時は必ず海に連れて行かれ、中学生では6キロ泳ぎ続ける遠泳合宿があったせいかもしれない。

 

泳いでいるのは非常に気分が良い。

塩素の香りも、まとわりつく温度も、水中の沈黙も。

走っている時は、いちいち汗をぬぐって、マシンの上に置いたiphoneを気にかけつつ、イヤホンの位置を逐一調整して、目の前に表示されるがなかなか伸びない走行時間、距離と消費カロリーにストレスを感じ、、、といった色々がまとわりつく。

 

それと比べ、水泳はストレスからの解放であった。

汗をかいていても分からない。

スマホはロッカーの中にあるので気にならない。

イヤホンをつけなければ、選曲で迷う事も無い。

目の前にはボタンもモニターも無く、下を見れば整然と美しくタイルが並び、水面に屈折する光が浮かんでいるだけだ。

 

中でも特に驚いたのは音楽を聴かないことによる、リラックスだった。

ランニングマシーンの上では、自分の足音とそれによって機械が軋む音が耳障りだし、何よりものすごく退屈なので、音楽を聴かざる終えない状態だった。

しかし、泳ぐとなるとどうだろうか。

水中は静かなので、何を気にかける必要いは無い。

そして、不思議なことに考え事をする余裕があるので、全く退屈しない。

 

かといって、消費カロリーが少ないかと言われると、全くそんなこともない。

ランニングにだってひけをとらない。おまけにプールはいつもガラガラ!ランニングマシーンは順番待ち!気づいてしまった!!!これこそ、社会において搾取する側とされる側の違いだ!!走るな!!泳げ!!このまま勝ち組になるぞ!!!!!!!

 

 

ちょっと熱くなってしまった。

勝ち組だか負け組だか月組だか星組だか花組だか雪組だか宙組だか知らないが、とにかく泳ぐのは最高なのだ。

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ここから洋服(!?)を脱ぎ捨て、「さあ!ぼくと一緒に泳ごう!」と言い、水着姿になる感動的なシーン。

 

 

ジムにおける水泳人口の少なさは、「面倒くさい」からなのかな。

女性は髪の毛を濡らすだの乾かすだのあるし、水着を揃えたうえ、ダイエット中なのの人前で水着姿にならなければいけない、みたいなことに少なからず抵抗があるように思う。

かくいう僕も、まあ抵抗が全く0だった訳では無い。

情けない話だが、ダイエット中なので。

しかし、そんなコストを払ってでも、泳いでみる価値は十二分にある。

もちろん走るのが好きな人は、勝手に汗でべちょべちょになりながら、そこらへんをバタバタ走り回っていればいいんだけど、

そうではない、才気に満ちあふれ、人格も優れ、思慮深い賢者諸君には是非とも泳ぐ事を強く強くお勧めしたい。