松屋より、すき家より、吉野家が好き。
フランス料理という料理ジャンルが存在する。
お店に行くと、メニューに書かれている言葉はだいたいちんぷんかんぷんで、
おフォークがお皿にお当たりあそばされるお音だけがお響きにあられるような感じだ。
しかし、とてもおいしい。
たまたま、ちょっと良いフレンチのレストランに、夜ご飯を食べに行く機会があった。
そこで、鮎のリエットや、子羊のグリエを食べた。
「グリエ」や「リエット」と言われて、みなさんは(誰が読んでるのかわからないけど)どんだ料理か想像できるのでしょうか。
普段フランス料理なんてあんまり食べないので、リエットもグリエも、知らない言葉だった。
子羊の「グリエ」はグリルのことだな、と何となく予想はついたが、「リエット」とは何だろうかと。何が出てくるのかわからないのも、楽しかった。
リエットってリゾットと似てるな。米料理か?
とか考えてる間に出てきたリエットは、ペースト状のものだった。
切ったフランスパンの上にグリエした(かっこつけて書いてみたが、要するに”焼いた”)茄子がのってて、その上に例のリエットとやらが鎮座し、アクセントに赤胡椒(と呼ぶのだろうか。生の赤い胡椒のアレ)がくっついてる。
今まで食べた事無いようなモノだったので、とてもおいしかった。
グリエとリエットはかろうじて思い出せたが、あとの料理の名前は忘れてしまった。
普段食べないものを食べるのは、たのしい。
たのしくなくておいしい食事と、楽しくてまずい食事なら、
笑顔で前者と答えるのが美しく、友人を大切にし、ハートフルな日本人の姿である。が、そうもいかない。
現実の日本人は、一人寂しく吉野家の最高に旨い牛丼をかっ込むのである。
ストイックの故郷 大ジャパン国である。